収益性を高める収益管理とは?効率の良い管理方法のご紹介
収益管理とは?
収益管理とは事業の売上や予算、コスト等を管理して、利益の最大化に繋げる業務です。
企業単位あるいは事業やプロジェクト単位で予測される、売上や費用の管理が出来れば、企業として適正な利益率を保つことに繋がります。
赤字にならないようにコストをチェックするのはもちろん、限られた時間内で売上を向上させるために、販売価格の変更や人員の追加といった販売・営業戦略にも利用できます。
さらに、収益管理を全社で一元化してデータベースとして見られる環境を整えれば、人事異動や商品の入れ替えなどが起こった場合も素早く利益率や損益分岐点の把握も可能です。
以上のことから、収益管理は利益を上げるための施策をスピーディーに実施するのに役立つ業務といえるでしょう。
収益管理を行う目的
収益管理の目的は、売上や原価をリアルタイムに把握することでの利益最大化です。
もしも事業やプロジェクトの収益管理が出来ていないと、以下のような事態を招く恐れがあります。
- 追加の工数発生や投入する人員の増加などでコストが膨らみ、気づけば予算がオーバーして赤字になった
- 商品原価の上昇によるコストアップを適正に価格転嫁できず利益率が意図せず下がってしまった
これらのケースのように、突然のコスト増加で利益が出なくなることもゼロではありません。
しかし、収益管理を実施しておけば、コストを減らせる項目を洗い出すことでの増加分の吸収や、原価の高騰を踏まえた価格転嫁をスムーズに行うことで利益率を保つ、といった打ち手を素早く実行するのに役立ちます。
収益管理の必要項目
収益管理で管理する項目は大きく分けて「予算」、「原価」、「売上」の3つです。
・予算
プロジェクト等にかけられる上限の費用や事業の目標数値を指します。
・原価
商品が出来上がるまでの費用の総額であり、人件費や材料費、製造にかかった設備費用などを指します。
・売上
文字通り企業や事業単位での売上高です。
売上管理を店舗や商品など様々なセグメントで行うことによって、事業戦略・販売戦略にも寄与するデータを得ることも可能です。
上記の3つの項目を管理することで収益構造を把握し、予算内でのプロジェクト完了や、利益率を適正水準に保つことを目指します。
予算管理
事業やプロジェクト等を立ち上げる際に、そこに関わる人員の人数や単価、工数などから人件費を見積もり、プロジェクトによっては広告費や備品購入費なども含めて必要な予算を算出します。
この時に重要なのが、予算内で収めればどれくらいの利益が見込めるのかという点です。事前の予算策定段階で赤字になってしまう場合は、方向性の大きな転換を考えなければならないでしょう。
なお、交通費や印刷費など業務進行中に発生する細かい費用も考慮して、ある程度の余裕を持たせて予算を組むことをおすすめします。
原価管理
原価管理では、業務に必要な人件費や諸経費を正確に把握することが求められます。
これらは初めに予算を組む際に計算しますが、納期に間に合わずプロジェクトに人員を追加する場合や、仕入れや原材料費が当初の計画よりも上がってしまう場合など、業務の進行中に原価が変動することも少なくありません。
そのため、常に原価を管理することにより、予算内で進めるための調整や、予算自体の組みなおしといった施策も早めに実施することができます。
売上管理
売上情報を正確に管理することで、利益の把握はもちろん、売上データの分析による販売戦略の策定にも役立ちます。
売上管理データをまとめておくことで、月や曜日ごとの売れ筋商品の発注量を増やしたり、天気や気温などのデータも併せて分析することで気候によって柔軟に取り扱う商品を変えたりといった、売上向上に繋がる施策が実行できます。
また、過去のデータから将来の売上予測を立てることもできるため、高い売上が見込める特定の時間帯や曜日に人員を手厚く配置することや、需要に応じて価格を変動させて利益率を高めるといった戦略を取ることも可能です。
収益管理の注意するべきポイント
収益管理の大事なポイントは、高い利益を上げている部門や店舗を分析し、そのノウハウを全体に活かすことです。
収益管理によって収益構造を見える化しても、利益を増やすことができなければ意味はありません。
大切なのは、部門や店舗、商品、顧客などのセグメントに分けて収益管理を行い、それぞれのデータから更に利益を増やすヒントを得ることです。
セグメントごとに分析することにより、「特定の店舗ではロスが少なく原価が抑えられている」「大企業への営業部門は利益率が高いが、中小企業への営業は赤字になっている」「利益率が高く時期によって売上の変動が少ない商品は固定化されている」といったノウハウの横展開や赤字部門の立て直し、販売戦略の策定に繋がる示唆が得られます。
収益管理を正しく行う方法
収益管理を正しく行うには、管理項目のデータを常に最新に保ち、なおかつ情報を一元化させることが重要です。
データの更新が遅ければ軌道修正も遅くなりますので、回避できるはずの損失を被る機会損失にも繋がります。
また、データが古い状態だと事業の意思決定を誤った方向に導く懸念もあるでしょう。
また、情報を分散させないことも収益管理のポイントです。
売上データや原価のデータの情報が複数に分散すると、情報更新が遅くなったり、情報をまとめる際に転記のミスが発生したりする恐れがあります。
エクセルで収益管理する方法
初期投資を抑えて収益管理を始めたいという企業におすすめなのがエクセルでの管理です。
商品の原価や単価などをまとめたデータベースとなるシートを作成し、商品名や販売数量を入力するフォーマットを作成すれば、簡易的な収益管理シートを作成することができます。
ただし、エクセルの表作成には知識が必要な点や、専用ソフトと比べると分析に時間がかかる点などがエクセルのデメリットです。
アプリで収益管理する方法
小規模の事業者や個人事業主の方は売上管理アプリで収益管理を行うこともおすすめです。
売上管理アプリを使えば、項目を入力するだけで自動的に利益率や売上の達成割合といった情報をまとめられます。
また、アプリはスマートフォンで利用しやすいインターフェースになっているものが多いため、外出や移動の隙間時間に管理が出来るのも嬉しいポイントです。
デメリットとしては、無料で利用できる範囲が限られている場合が多いことと、従量課金制のアプリでは規模の拡大とともにコストが嵩むことが挙げられます。
売上管理システムで収益管理する方法
売上管理に特化したシステムで収益管理を行うことで、業務の効率化が図れます。
売上管理システムに入力するだけで収益構造の把握ができるのはもちろん、部門や店舗などのセグメント別の分析や商品別、時系列別など様々な切り口での分析が簡単に行えます。
さらに、クラウドシステムであれば複数のデバイスから同時に入力が可能であるため、リアルタイムの情報更新も行いやすくなるでしょう。
ただし、売上管理システムはパッケージ費用もしくはランニングコストがかかりますので、費用対効果を見定める必要があります
収益管理はクラウドERP「キャムマックス」で。他にも売上・販売・購買も一元管理
キャムマックスの売上管理機能を活用すれば、売上と原価を効率的に管理できます。
キャムマックスはECサイトの受発注データやPOSレジの売上データと連動させられるため、受注があれば自動的に売上と原価のデータをシステムに反映できます。
これにより、入力業務の手間や入力ミスを防ぎ、効率的かつ正確な収益管理が可能となります。
この記事を書いた人
下川 貴一朗
証券会社、外資・内資系コンサルティングファーム、プライベート・エクイティ・ファンドを経て、2020年10月より取締役CFOとして参画。 マーケティング・営業活動強化のため新たにマーケティング部門を設立し、自ら責任者として精力的に活動している。