資材管理をエクセルに頼るのはもう古い⁉システムを導入して効率化
資材管理は企業の生産性や効率性に直結する重要な業務の一つです。しかし、現在もエクセルでの管理に頼っている企業においては、次のような課題に直面していませんか?
- 在庫データが煩雑で、必要な情報をすぐに見つけられない
- ヒューマンエラーが多く、入力ミスやデータ消失でトラブルが起きる
- リアルタイムで在庫状況や調達状況が把握できず、急な需要変化に対応できない
エクセルは簡単でコストがかからないツールですが、業務規模の拡大やITソリューションの進化により、現代において十分ではない場面が増えています。
本記事では、エクセルによる資材管理の限界を解説するとともに、効率化を実現するための資材管理システムやクラウドERPの導入メリットをご紹介。特に、製造業や中小企業で課題となりがちな「リードタイム短縮」「コスト削減」「品質向上」について具体的な解決策を解説しています。
目次
資材管理とは?
資材とは、企業活動に必要な原材料や部品などを表していて、直接製造に必要な材料だけでなく、間接的に使われる事務用品なども含まれます。
そのため「資材」は、製造業などの生産に使われる主材料を意味する場合もありますし、間接的な消耗品などを表す場合もあります。
この「資材」を適切に管理することを資材管理と呼び、計画、調達、使用、保管などを滞りなく行えるように資材の調達計画、発注、保管、輸送などの管理業務を行います。
在庫管理との違い
在庫管理は、主に保管されている製品や原材料の数量を監視し、最適な在庫レベルを維持することに焦点を当てています。
一方、資材管理は在庫管理に加えて、資材の調達と活用、廃棄物の管理など、より広範な活動を含みます。
そのため言葉の意味を理解しすみ分けて言葉を使う必要があります。
副資材とは
副資材とは、製品自体の一部ではないものの製造や日常業務を円滑に進行させるために必要な資材を指します。
具体的な例としては、オフィス用品、清掃用品、工具など、備品や消耗品が含まれます。
副資材は主要な原材料とは異なり、製品の品質に直接影響を与えるわけではありませんが、業務の効率性や従業員の安全を保つ上で欠かせないものになります。
生産計画に与える影響
資材管理は生産計画に大きな影響を与えます。
必要な資材が不足していると、生産スケジュールに遅延が生じ、顧客への納期遅れや受注機会の損失につながる可能性があります。
逆に資材が過剰だと保管スペースの圧迫や劣化リスクを高め、キャッシュフローの面でも効率が悪くなります。
したがって、正確な生産計画と資材管理は、企業の効率性と収益性を最大化するために必要不可欠な要素の一つと言えるでしょう。
適切な資材管理をするための5つのポイント
資材管理の最も大きな目的は、製品の製造に必要なすべての原材料を必要な時に確保できるようにすることですが、さらに細かく見ていくと5つになります。
適切な資材
資材管理の最初のステップは、製造に最も適した材料や部品を選ぶことです。
具体的には「品質(Quality)」「コスト(Cost)」「納期(Delivery)」、即ちQCDを考慮した上で必要な資材を選定します。
当たり前のようですが、資材が合っていなかったり間違っていたりすると生産活動に支障をきたし、リードタイムが遅くなってしまいます。
そのため、QCDを考慮した資材の選定は最終製品の品質を保証し、無駄なコストを避けることに繋がります。
適切なタイミング
たとえ適切な資材を調達できても、生産工程に合わせてスケジュールが行われていなければ、倉庫の保管料がかさんだり、逆に欠品により生産に間に合わないという事態が生じます。
生産と合わせてスケジュールを管理することで、リードタイムの短縮やコスト削減が実現します。
適量
資材管理では、調達する量も大切なポイントです。
もちろん上記のタイミングを見計らいながら適切なタイミングで適量が使えるようにしなければなりません。
適量の決定には、過去の消費データ、市場の動向、季節性などの要因を考慮し、在庫レベルを動的に管理することが含まれます。
適量の在庫は、資金の効率的な使用と生産の柔軟性を両立させます。
最適価格
資材を最適な価格で調達することは、企業の利益率を高めるために不可欠です。
まずは、市場の価格動向を常に監視し、取引先に対してバルク購入(一括購入)や長期契約をすることで価格交渉を行います。
また、それだけでなく輸送や保管にかかる諸掛なども含めて計算することを忘れないようにしましょう。
最適な仕入れ先
信頼できる仕入先かどうかを見極めることも資材管理の大切な要素です。
適切な仕入先から資材を調達できていなければ、継続的かつ安定的な品質を保つことが難しく、納期遅れなどのリスクが発生します。
そうならないために、選定した仕入先とは長期的に良好な関係を構築することで、資材の欠陥や遅延を軽減することができます。
エクセル管理に限界を感じていませんか?
資材管理を行う多くの企業では、エクセルやスプレッドシートが活用されていますが、その理由として考えられるのは、無料で手軽に始められるということです。
エクセルやスプレッドシートで資材管理を行う場合、各行に名称や番号を入力し、各列に入出庫情報や数量を入力する形と、各列を日付にする形が多く見られます。
エクセルはテンプレートも豊富ですし、他にも各企業が工夫して様々な資材管理表を作成しています。
しかし、規模が小さい、もしくは資材の数が少ないような企業であれば、エクセルでも問題は無いかもしれませんが、大量の資材を管理するようになってくるといずれ限界に達します。
資材の数だけ行が増えていくので見づらくなりますし、画面がフリーズするということが頻発するからです。
また、人の手で入力しているため、人的ミスが多くなることも否定できません。何かの拍子にデータが削除されてしまうということもあるでしょう。
その他の資材管理における課題
資材管理には他にも多くの課題が存在します。
たとえば、適切な在庫レベルの維持、予測の不正確さによる過剰在庫や品切れ、災害・緊急時によるサプライチェーンの途切れ、資材コストの増加、品質管理の問題などが挙げられます。
これらの課題に対処するためには、仕入先との定期的なコミュニケーションはもちろん、在庫管理システムなどを活用することで在庫状況や資産管理などデータを見える化をし、適切な戦略をとれるような体制を構築しておきましょう。
システム導入で得られる3つのメリット
コスト削減
資材管理は資材そのものの価格だけでなく、輸送や保管のコストを管理することも重要な業務ですが、エクセルでもこれらを時間軸と合わせて計算するのは大変な作業です。
資材管理システムならリアルタイムのデータを取得できるため、資材を最も少ないコストで調達し、保管する計算が可能です。
リードタイム短縮
コストとも大きくかかわってきますが、製造業にとってリードタイム短縮は最重要課題です。
エクセルで資材管理を行う場合、データにタイムラグが生じるなどマネジメントが難しくなります。
資材の過不足を抑えるためには、生産工程としっかりすり合わせを行う必要があるため、資材管理システムを生産管理システムと連携させることでリードタイムを大幅に短縮することができます。
品質向上
資材管理システムによって高品質な資材を適切に調達して保管することができるようになると、最終的に完成する製品の品質向上にも大きく貢献します。
特に保管倉庫内の温度や湿度が影響する資材の場合には、システムできっちり管理しなければその品質を保つことは難しいでしょう。
資材管理システムの必要性
エクセル管理 | 資材管理システム | |
---|---|---|
操作性・視認性 | 行や列が増えるとデータが煩雑化するため視認性が低下する。 | 直感的な操作画面とダッシュボードで、必要な情報をすぐに確認できる。 |
データ量の管理 | 大量のデータ管理には不向き。ファイルが重くなり、読み込み速度が遅くなる場合がある。 | 大量のデータも高速処理が可能。データベースとして一元管理されているため拡張性も高い。 |
リアルタイム性 | 手動入力が必要な為、リアルタイムでの在庫状況や資材の追跡は困難。 | リアルタイムで在庫や資材の状況を把握できる。最新データに基づく意思決定が可能。 |
エラーリスク | 入力ミスや計算ミスが発生しやすく、データの信頼性が低下する。 | システムプログラムにより、ヒューマンエラーを最小限に抑える。 |
機能の拡張性 | 機能の拡張が難しく、複雑な分析や他システムとの連携に限界がある。 | 購買、販売、会計など他業務との連携機能を持っているため拡張可能。 |
リードタイムの短縮 | 手動管理のため困難。タイムラグが発生しやすい。 | 資材管理システムと生産管理システムを連携することで、リードタイムを大幅に短縮できる。 |
コスト削減効果 | 在庫過多や欠品が発生しやすく、資材コストや管理コストが増加する。 | 過剰在庫や欠品を防ぎ、資材調達・保管コストを削減。効率的な運用が可能。 |
導入・運用コスト | 導入コストは無料。ただし、運用に多くの人的コストと時間が必要。 | 初期費用は発生するが、クラウド型は月額制でコストを平準化が可能。運用効率が高く、長期的なコスト削減が期待できる。 |
トラブル対応のスピード | 問題が発生した場合、手動での復旧作業が必要。解決に時間がかかる場合がある。 | データログやバックアップにより、トラブルの特定と解決が迅速にできる。 |
現代のビジネス環境では「資材管理システム(在庫管理システム)」はDX化はもちろん、市場の変動が激しく顧客の要求が高まる中、迅速かつ効率的な資材管理のできるツールとして企業にとって必要不可欠となっています。
資材管理のできる在庫管理システムを活用することで、リアルタイムでの在庫管理、自動化された発注プロセス、精密な需要予測など、資材管理における業務を効率的に行うことが可能になります。
資材管理を効率化!管理システムの種類と特徴
それでは、資材管理の業務効率を大きく上げるシステムにはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
資材管理システム
資材管理に特化したシステムで、資材の発注から入出庫などが主な機能となりますが、他の業務システムと連携させることができるようになっているものが多いです。
在庫管理システム
在庫管理は資材に限らず販売する商品や消耗品なども合わせて企業内の物品を管理するシステムです。
同じ在庫管理システムでも、製造業に特化した資材管理が可能なものとそうでないものとがあるので、対応業種の確認は必要です。
ERPシステム
Enterprise Resource Planning(企業資源計画)を冠したERPシステムは、企業内のあらゆる資源をひとまとめに管理するシステムです。
資材管理はもちろん、様々な在庫管理機能が搭載されているだけでなく、仕入れ先から商材を購入する際に使う購買管理機能、他にも販売管理や会計などが1つのシステムで管理できるようにつくられているため、他業務のシステムと分けて考える必要がありません。
ERP導入ならクラウドサービスがおすすめ
クラウドベースのERPは、その柔軟性とコスト効率から多くの企業におすすめできます。
クラウドERPシステムは、従来のオンプレミス型と違い初期投資を抑えつつ、迅速な導入が可能で予算に応じた拡張性を備えているので、特に中小企業からのニーズが増えてきています。
運用に関してはベンダー(開発元)がサーバを管理しているため、従来のオンプレミスでの運用よりも安心できるセキュリティ対策に加え、定期的な機能向上や利便性向上のアップデートが行われるため、常に最新のシステム環境を維持することができます。
資材管理をさらに高めるソリューション:GPSとRFIDの活用
GPSを活用した位置測位や追跡
GPS(Global Positioning System)技術を活用することで、資材の正確な位置情報を取得し、運送中の資材をリアルタイムで追跡することができます。
これにより、資材の配送状況を効果的に把握し、配送の遅延や紛失のリスクを軽減できます。
また、GPSデータを分析することで配送ルートの最適化や効率の向上にも繋がります。
特に、広範な物流ネットワークを持つ企業にとってGPSは資材管理の精度向上に非常に役立つ重要なツールと言えます。
RFIDを活用した屋内測位
RFID(Radio Frequency Identification)は、無線周波数を用いてタグに埋め込まれた情報を読み取る技術です。
倉庫や工場内の資材管理において、RFIDを活用することで資材の正確な位置情報を瞬時に把握できます。
これにより、在庫の正確なカウント、迅速なピッキング、資産の盗難防止など、効率的な資材管理が実現します。
また、RFIDシステムは自動的にデータを収集しリアルタイムで状況が把握できるので、人為的なミスを軽減し作業効率を大幅に向上させます。
キャムマックスは資材管理に最適!在庫管理・購買管理が充実したクラウドERPシステム
キャムマックスは、中小企業の経営課題を解決するためのERPシステムで、購買、生産から販売、会計まであらゆる業務をひとまとめに管理できるのが特徴です。
特に資材管理にはセット部品のカスタマイズ機能や自動発注機能もついているため、製造業でも使いやすい仕様となっています。さらにその先の販売から会計も管理できるので大変便利です。
資材管理や在庫管理にお困りの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
FAQ(よくある質問)
Q1. 資材管理とは何ですか?
A:資材管理とは、原材料や部品を適切に計画、調達、保管、使用までを含めて管理する業務です。特に製造業において重要な役割を果たしており、必要な資材を必要なタイミングで確保することで生産業務を支援します。在庫管理よりも広範な業務を含み、資材の調達や廃棄管理も資材管理の一環として行われます。
Q2. 資材管理と在庫管理の違いは何ですか?
A:資材管理と在庫管理は似たように思われることが多いですが、それぞれ異なる役割を持っています。在庫管理は、主に保管されている製品や原材料の数量を管理して適切な在庫レベルを維持することを目的としています。一方、資材管理はその範囲が広く、在庫管理に加えて資材の調達・活用・廃棄など包括的な業務を行います。
Q3. エクセルを使った資材管理に限界はありますか?
A:エクセルを使った資材管理は、小規模な企業や簡易的な管理には適していますが規模が拡大してデータ量が増えるとファイルが煩雑になり、検索性や操作性が低下します。また、入力ミスやデータの削除といった人的エラーのリスクが高まり、リアルタイムでの在庫状況や資材使用状況を把握することが難しくなります。
Q4. 資材管理システムを導入するメリットは何ですか?
A:まず、コスト削減が可能になります。不必要な在庫を減らして、より適切な発注計画を立てることが可能になります。またリードタイムが短縮されるため、資材の過不足による生産スケジュールの遅延を防ぎます。
Q5. クラウドERPとオンプレミス型ERPの違いは何ですか?
A:クラウドERPは、外部のクラウドサーバーを通じて利用するERPシステムであり、オンプレミス型ERPは自社のサーバーにインストールして運用するシステムです。クラウドERPは初期導入コストが低く、インターネット接続さえあればどこからでもアクセス可能である点が魅力です。オンプレミス型は自社内での運用を行うため高度なカスタマイズが可能ですが、サーバー管理や保守に大きなコストがかります。
Q6. GPSやRFIDを使った資材管理にはどんな利点がありますか?
A:GPSやRFIDを活用した資材管理には多くの利点があります。GPSは資材の現在位置をリアルタイムで把握するために利用され、配送遅延や紛失のリスクを軽減します。また、最適な配送ルートの設定や効率的な運送管理が可能になります。RFIDは倉庫内や工場内での資材の位置を瞬時に把握することができるため、在庫カウントやピッキング作業を効率化します。
Q7. キャムマックスのクラウドERPの特長は何ですか?
A:キャムマックスのクラウドERPは、資材管理をはじめとして、購買、生産、販売、会計までの業務を統合的に管理できるシステムです。中小企業向けに設計されているため、初期投資を抑えつつリーズナブルに導入できる点が魅力です。
この記事を書いた人
下川 貴一朗
証券会社、外資・内資系コンサルティングファーム、プライベート・エクイティ・ファンドを経て、2020年10月より取締役CFOとして参画。 マーケティング・営業活動強化のため新たにマーケティング部門を設立し、自ら責任者として精力的に活動している。